お前はポエムしか書けねえのか
幼き少年の日。おいしいはいつ感じるのかという疑問が生まれる。
ジュースがおいしいのはいつなのか。
味は舌で感じるので舌に触れてるとき。
口に含んだまま少し待ってみてもあまりおいしく感じない。
ふつうに飲んだ方がおいしい気がする。
じゃあのどを通るとき?
これのほうが少ししっくりくる。
でもまだ少しちがう。
口に含んで少し待ったこいつはのみこんでもさほどおいしくはないだろう。
口から入り、舌を撫で、のどへと進み続けるジュースがいちばんおいしい。
猛き青年の日。ビールの旨さを知る。
「ビールは喉で感じる」という先人の表現を五感で理解する。
そしてその的確な表現に感心する。
ビールは冷えていれば冷えてるほど旨い。
その温度を喉で感じるために口を素通りさせ素早く喉に運ぶ。
僕は既にこの方法を知っている。
ビールとは初対面でもこの方法とはもう長く付き合っている。
なぜ同じ音楽を何度も聴くのか。音楽はいつ楽しいのか。このふたつを考えていたら何故かこうなった。